栄養素の解説 ミネラル  

鉄とヘモグロビンの結合を助ける

銅は、古くから金属として使われてきましたが、栄養素としての働きが明らかになり、生命活動を営むために必要な微量元素と認識されたのは近年のことです。銅は、体内では主に骨や肝臓に含まれています。

銅の主な働きは、鉄がヘモグロビンと結合するのを助けています。貧血というと鉄不足をすぐに思い浮かべますが、鉄とともに銅を補わないと貧血が改善しないことがあります。銅は、鉄をヘモグロビンと結合する場所に運ぶ役割を果たしており、銅が不足しているとヘモグロビンが合成できずに貧血状態に陥りやすくなります。また、抗酸化作用をもつ酵素スーパーオキシドジムスターゼに含まれ、活性酸素の害から体を守っています。さらに骨を作るのを助けて骨粗鬆症を予防し、肌の弾力を保つコラーゲンの形成にも関わり美肌つくりにも貢献しています。

銅が欠乏していると、鉄欠乏性貧血、骨粗鬆症、筋力低下などの症状が見られますが、日常的に普通の食生活を送っている場合には、銅の欠乏症はほとんど起こることがないと言われています。銅の含有量が少ない粉ミルクを栄養源としている乳児や、銅の含有量が少ない輸液で栄養を摂っている場合に欠乏症が見られることがあります。

薬品で誤って銅を大量摂取に摂取してしまった時には、腹痛、嘔吐、下痢などの中毒症状が現れることがありますが、食事からの摂取量くらいでは、過剰症が起こることはありませんので心配することはないでしょう。


<多く含む食品>
大豆、きな粉、納豆、アーモンド、くるみ、ごま、栗、ピーナッツ、ココア、さくらえび、しゃこ、レバー、フォアグラ、いくら、かき、するめ など


<食事摂取基準>
銅の食事摂取基準(mg/日)

  男性 女性
推奨量 上限量 推奨量 上限量
18~29歳 0.8 10 0.7 10
30~49歳 0.8 10 0.7 10
50~69歳 0.8 10 0.7 10
70歳以上 0.8 10 0.7 10


<栄養機能食品(サプリメント)で摂る場合の注意>
サプリメントで摂取する場合の上限は6mg、下限は0.18mgです。市販品を使用する場合にはパッケージに表示してある1日の摂取目安量を守って下さい。亜鉛の摂取量が多いと銅の吸収が妨げられるので、摂取上限範囲内で、亜鉛と銅のバランスを保つようにしましょう。一般に亜鉛と銅の摂取比率は10:1となるのが適切と言われています。サプリメントで摂る場合には、1日分を一度に摂取するより、数回に分けて食後に摂取するのが効果的です。全てをサプリメントに頼るのではなく、普段の食事のバランスに気をつけましょう。

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