栄養素の解説 ミネラル  セレン

抗酸化作用を持つ酵素の構成成分となり身体を酸化から守る

セレンは、1817年に発見され、ギリシャ神話の月の女神のセレネにちなんで名づけられました。古くは、毒性の強い元素と思われてきましたが、ここ近年、生命活動に欠かせない必須の微量元素であるとことを認識させるようになりました。

セレンの主な働きは、抗酸化作用を持つ過酸化水素やグルタチオンペルオキシダーゼの構成成分となり、活性酸素を除去し、細胞の酸化や老化を防いでいます。この抗酸化作用は、同様な作用を持つビタミンEやビタミンC、SOD(スーパーオキシドジムスターゼ)と一緒に摂ると効果が高まります。

食品中のセレン含有量は、その土地の土壌中のセレン含有量によりことなります。日本は、土壌中のセレン含有量が少なくないので、日本において、通常の食事を摂取していれば、不足することはほとんどないと言われています。しかし、土壌中のセレン含有量が極端に少ない中国などの地域で、セレン欠乏による克山病(心筋症)やカシン・ベック病(関節と骨の変形が主症状)が見られることがあります。他にも、セレンが欠乏すると、発育障害や免疫力の低下などが現れることがあります。

セレンは、必要量と中毒量の差がとても小さいミネラルなので、過剰摂取には注意が必要です。慢性的な過剰摂取となった場合には、脱毛、下痢などの胃腸障害、爪の変形などが見られます。

<多く含む食品>
レバー、カツオ、イワシ、たらこ、カニ、ホタテ、うに、しらす、わかさぎ、豚肉、鶏肉、鶏卵、胚芽、ごま、海苔、アーモンド、穀類 など


<食事摂取基準>
セレンの食事摂取基準(μg/日)

  男性 女性
推奨量 上限量 推奨量 上限量
18~29歳 30 450 25 350
30~49歳 30 450 25 350
50~69歳 30 450 25 350
70歳以上 30 450 25 350


<栄養機能食品(サプリメント)で摂る場合の注意>
セレンは過剰摂取すると毒性があり、必要量と中毒量の差があまりないため、それぞれの製品のパッケージに表示してある摂取目安量を守るようにしましょう。食事摂取基準の上限摂取量を超えての摂取は避けるようにしましょう。
妊娠中、授乳中においても許容摂取量(妊娠中400μg/日、授乳中400μg/日)以下であればおそらく安全であるとは言われていますが、妊婦の過剰摂取には、催奇形性、流産の恐れがあるので、必ず主治医に相談するようにして下さい。

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