導入事例2
全員が口にできるおにぎりで、栄養が補える。
災害時にも栄養強化米が頼りになります。
日本栄養士会 専務理事 迫 和子さん
炭水化物中心の食事でビタミンB1が不足。
東日本大震災の緊急復興支援において栄養強化米を導入した日本栄養士会。現地に駆けつけた迫和子さんは避難所の食事状況を見て、危機感を募らせました。「発災から2週間経っても、おにぎりや菓子パンといった炭水化物中心の食事が続いていて、ビタミンB1がほとんど摂れていませんでした。このままでは深刻なビタミンB1不足に陥る可能性があったんです。サプリメントを配るという案もありましたが、避難所には錠剤を飲めないお子さまやお年寄りもいる。全員が口にできるおにぎりで必要量のビタミンB1が補える栄養強化米がベストだと判断しました」。
4トンの栄養強化米を導入。仮設住宅でも栄養サポート。
2011年4月から7月までの約4ヶ月間にわたり、被災地に送り届けられた強化米は計4トン。避難所をはじめ、自衛隊の炊き出し、仮設住宅、保育所など、さまざまな場所で導入されました。「避難所でお弁当を口にできるようになっても、仮設住宅に移ると再び炭水化物中心の食事になる可能性があるので、家庭用の栄養強化米もお配りしました。白米に混ぜて炊くだけなので簡単ですし、色も味も普通のごはんと変わらないので、みなさんに抵抗なく食べていただけましたね」。
食べ慣れたごはんで栄養を補って、復興のエネルギーに。
災害時に主食であるごはんで栄養が補えることは気持ちの安定にもつながると迫さんはいいます。「日本人って、おにぎりとお味噌汁が出てくるとなんだかホッとしますよね。災害直後は気持ちが落ち込み、食事もままならない状況ですが、少量でも食べ慣れたごはんを食べ、栄養を補って、復興に向けてエネルギーを養うことが大切だと思います。ふだんの健康維持にはもちろん、いざというときにも役立つ栄養強化米は頼れる存在です」。
迫 和子さんプロフィール
日本栄養士会専務理事として東日本大震災復興支援活動の指揮を執る。災害支援管理栄養士の養成にも力を入れ、復興支援体制を整えている。